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院長日記R7

執筆者の写真: ohnoentclinicohnoentclinic

1月26日(日)「東京都スギ花粉飛散開始はフライングです。意外にも寒かった屋久島の話題と」

今春のスギ花粉は、東京都で観測史上最も早く1月8日に飛散が開始したと報じられました。

テレビでは、ニュースキャスターなどがすでに鼻がムズムズしたり眼がかゆいなどと言っていたり、街中のインタビューでも症状が出始めた人などを報道しています。

早めの花粉対策をと報じています。


けれど、この1月8日の「東京都スギ花粉飛散開始」は明らかにフライングです。

東京都のスギ花粉観測結果は東京都保健医療局の「東京都の花粉情報|東京都アレルギー情報navi.」というHPで確認することができます。

まずは昨年2月の観測結果を見てみます。

花粉飛散は、花粉の観測値1個以上の飛散が2日連続した場合に飛散開始と定義されています。

昨年の場合は赤い四角で囲ったように、2月9日と10日に、青梅、多摩、立川で1個以上の花粉が観測されたため、2月9日が飛散開始日となっています。

その後花粉飛散数は徐々に増えて、2月15日には青梅で287.7個とかなりの数が飛散しています。

つまり、飛散開始日当初の花粉飛散数は少ないのですが、1週間ぐらいして一気に増えるというのが通例です。

それでは今年の観測結果を見てみます。

今年は太田区で1月8日に1.2個、1月9日に1.9個の花粉のが観測されました。

そのため、1月8日が「東京都スギ花粉飛散開始」とされたわけです。

しかし・・・、その後の飛散数をご覧ください。

ほぼ0.0で埋められていますね。

飛散開始したのであれば徐々に増えて、1週間後の1月15日ぐらいには多く飛散しているはずです。

つまり“フライング”です。

おそらく今年も2月10日ぐらいが「本当の東京都スギ花粉飛散開始」だと予想しています。

この東京都保健医療局のHPはどなたでも閲覧できますので、是非ご参照いただいて花粉対策にお役立ていただければと思います。


花粉症に対する薬(抗ヒスタミン剤)の服用は早く始めたほうがいい、としばらく前には言われていましたが、最近の抗ヒスタミン剤は割と早く効果を現します。

したがって真の花粉飛散開始ぐらいに服用を開始すれば大丈夫です。

現在でもまだ症状がなくて花粉症でいらした患者さんには、2月に入って鼻がグスグス始まってからで大丈夫ですよ、お話ししています。

一方でこのようにスギ花粉の飛散がほとんどないのに症状のある方は、ハウスダストダニなど通年性と言われるアレルギーをお持ちか、1月から飛散が開始するとされているハンノキなどに反応している可能性があります。

採血をすると原因がはっきりするので、ご希望の方は検査をされるといいかと思います。


話は変わって、1月の連休に世界遺産の屋久島に行ってきました。

もう30年ぐらい前に石垣島で3か月ほど暮らしたことがあり、屋久島も南国の島というイメージで行ってみたのですが、本州と変わらないぐらい寒かったです。

屋久島は周囲約130kmあり、島には九州本島を含む九州地方で1位から8位までを占める高山があります。

海から山がそびえたつような島です。

これに対して屋久島から見えていた種子島は平坦な島で、隣に位置するのにその違いには驚かされました。

島の北側と南側では気候もかなり違うということで、冬だと北のほうは寒くて天気が悪くても南のほうは暖かかったりするそうです。

行ってみると、高い山には雪の積もっているのが見えました。


滞在中に屋久島一周ウルトラECOマラニックというマラソン大会が開催されていたのですが、気温6度の中大雨が降っていたり、時には雹が降ったりの天気で、低体温症になってしまったランナーが続出してしまったようです。

屋久島観光の目玉は縄文杉を含む屋久杉を巡るコースなのですが、この雪で道路が通行止めになってしまい、これらの観光地を巡るコースには行かれず、島を周遊する道路沿いを見て回りました。

最終日には白谷雲水峡という観光地への道路が開通して行ってきましたが、雪が残っていました。

順に屋久島にいたヤクシカ、ヤクザル(寒くて固まっている猿団子)、島の海の風景(永田浜:夏にはウミガメが産卵に来ます、クリスタル岬、枕状溶岩)、そして白谷雲水峡登山道の雪景色を載せておきます。

























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