4月27日(土)「Ovation Adamasを入手しました」
昨年12月の日記で書きましたが、当院と同じフロアにある「しろうたカフェ」でのビギナーズオープンマイクに参加するようになってから弾き語りの練習に取り組むようになりました。
次回は明日開催されますが、これまでのオープンマイクではギターは「しろうたカフェ」に置いてあるMartinのギターをお借りして弾いていました。
自宅で弾いていたのはYAMAHAのL-5というギターで、自分が17歳の頃に親から買ってもらったものです。さすがに年代物になってしまったのでギターを買い替えようと思っていました。
還暦の祝いを兼ねて、妻がギターを買ってくれるということになりました。
前にも書いた通り、自分がギターを弾くきっかけとなったのは松山千春の影響でした。
当時全盛だった千春はOvationのSuper Adamasというギターを使用していて、尾崎豊など他のミュージシャンも愛用していたものです。
一方でさだまさしなどはMartinのギターを使用していましたが、当時はD-45というのが最高峰のものでした。
1980年台当時でSuper Adamas、D-45とも100万円以上する双璧のようなギターでした。
その頃、高校の友人がOvationのギターをしばらく貸してくれて弾いていましたが、L-5とは全く違うレベルのサウンドでした。
ギターを買い替えるにあたり、「しろうたカフェ」でお借りしていたMartinもとてもいい音で、他にはそこで集まっていた人たちに聞いたところ、YAIRIやHEAD WAYといったギターも勧められましたが、やはりOvationが欲しいと思っていました。
事前に地元吉祥寺で何店か楽器店を回ってみましたが、Ovationのギターは置いてなかったので、4月14日(日)お茶の水に行ってみました。
Ovationのギターはあったものの、本数が少なくて新品のカッタウエイ(ハイポジの本体部分が切れ込んでいる型)ギターはむしろ予算よりも安いものでした。
店員に聞いてみると、もともとOvationはアメリカで製造されていましたが、現在はあまり在庫として入ってこなくて、ここにある新品は中国製だということでした。
Martinのギターはたくさんあって、試し弾きをしてみると確かにいい音でしたが、Ovationを求めて別の店に行ってみました。
するとたまたま店内でギタースタンドに立てかけられていたギターが、あこがれていたOvationのAdamasでした。
ノンカッタウエイ(本体部分が切れ込んでいない型)のDeep Bowl(OvationにはDeep BowlとShallow Bowlがあり、ボディの厚みのある型)で欲しかった型でした。
千春などが使っていた最高級のSuper Adamasではなく、Adamas IIというタイプですが、聞いてみると価格はちょうど予算通り(数十万ですが・・)でした。
中古ではありますが、USA製で見た目も結構きれいでした。
プリアンプはすこし動作しない機能もあるということでしたが、ケーブルをつなぐとスピーカーからもしっかり音が出ていました。
さらに別の店にも行ってみましたが、結局このAdamas IIを買うことに決めました。左の写真が今回購入したAdamas II(1681-5)で、右は北海道旅行で立ち寄った、旧足寄駅にある道の駅の松山千春コーナーで展示されていたSuper Adamasです。
独特のサウンドホールやデザインは同じようですが、Super Adamasはヘッドやブリッジの部分が彫刻のようで派手な造りになっています。
購入後次のオープンマイクに向けて練習をしていましたが、ギターケースを開けた時に飛び込んでくるこのAdamasの姿やサウンドには日々感動しています。
明日はこのギターで弾き語りする予定です。
これからも愛用していきたく思っています。
3月25日(月)「還暦同窓会」
私は中学校・高校は目白にある獨協学園に行っていました。
昨日、獨協学園の向かいにある椿山荘で同学年全クラスの同窓会がありました。
コロナ禍も一段落して開催されたのですが、ほぼ全員が60歳の還暦を迎えた「還暦同窓会」でした。
卒業生は252名で、出席したのは68名でした。
18歳で卒業しているので、42年ぶりの再会となった同級生が多数いました。
在学当時仲良くしていた友人と再会することができて感激しました。
獨協学園は獨協医大があることもあり、同級生の約1/3は親が医師です。
多くの同級生が医師になっていますが、獨協医大に進学するのはごく少数であり、他大学の医学部や歯学部に進む人も多くいます。もちろん医師だけでなく、一般の企業やコンサルタントの仕事、実家の家業を継いだ人などさまざまです。テニス部でダブルスのペアを組んでいた友人は、都内で居酒屋を複数店舗経営していました。
さすがにこれだけの年数が経っていると、皆変わり果てているので名札を見ないと誰だかわかりません。
立食の一次会の後、卒業時同組だった6名と新宿の居酒屋で二次会をしました。
この歳になると話題になるのは年金や終活のことだったりします。
中には定年退職して隠居という人もいますが、多くの人は引き続き仕事を続けています。
我々の業界は定年がないのでまだまだですが、そのうち引き際を考えるときが来ることになります。
再会時は名前がわからなかったのですが、しばらく会って話しているうちに顔もなじんで当時に戻っていきました。
見た目は変わりましたが、喋っていて性格は皆当時のままだと思いました。
この同級生と今度ゴルフをする約束もしました。
今日は昨日の余韻にひたって過ごしています。
2月12日(月)「Cureus誌に英文論文が掲載されました」
慢性上咽頭炎に対する上咽頭擦過療法(EAT)関連の論文がこれまで4編発行されていましたが、今回Cureus誌に英文論文が掲載されました。
リンクはこちらになります。
今回はその経緯について記載したいと思います。
内容をご覧いただけば、私ひとりの力では実現できなかったことがわかるかと思います。
またCureus誌投稿に関する情報発信として、少しでも参考になればと思います。
このところ、EATに関する英文論文が次々と発表されていますが、英文誌になるとその参考文献として邦文(日本語)の論文は引用されにくくなります。
上咽頭擦過療法検討委員会のメンバーで、もぎたて耳鼻咽喉科の茂木立学先生やいとう耳鼻咽喉科の伊藤宏文先生は、EAT関連を含めて多くの英文論文を執筆されています。
茂木立先生からは、私にも英文論文を執筆してはどうかと言われておりましたが、英語力の乏しい私にとっては難しかったので、そのままやり過ごしていました。
そんな折、昨年8月に伊藤先生が投稿したCureus誌から査読(依頼された論文をチェックして、掲載の可否の判断や問題点・疑問点を指摘すること)の依頼が来ました。
英文誌なので、メールの内容も英文であり、どうすればいいのかよくわからなかったので伊藤先生本人にも問い合わせたところ、論文を読んで何か意見を送ってもらえればいいということでした。
このCureus誌ですが、非常に対応が早いのでこの時は査読が完了しないまま時間切れになってしまい、伊藤先生にはご迷惑をかけてしまいました。
その後3週間もしないうちに、伊藤先生から論文掲載決定という連絡がきました。
Cureus誌は、まずはCureus誌専属の査読者が査読を行い、それを通過した後は自分で指定した査読者へ査読依頼が行くようになっています。
したがって、指定した査読者へ依頼が来る頃は最終段階に近い状況でした。
それを知らなかったので、査読が来てから掲載までの期間が短かったことに驚き、伊藤先生にCureus誌投稿に関して聞いてみました。
伊藤先生からはCureus誌投稿に関して具体的な内容を回答していただきました。
投稿論文に関しては、2022年に口腔・咽頭科誌に掲載された「上咽頭擦過療法検討委員会の評価法による慢性上咽頭炎治療成績の検討」という論文の中から、154例の自分が考案した慢性上咽頭炎鼻咽腔内視鏡所見重症度分類と、その治療成績をまとめた内容を取り出してまとめたものを原稿としました。
私が英文の学位論文を書いた30年ぐらい前は、日本語原稿を翻訳専門の業者に依頼して英文化してもらいましたが、現在では翻訳サイトであるDeepL翻訳やGoogle翻訳の質がかなり上がっているのでこれで英文化し、単語等の修正をして原稿を作成しました。
図・表に関しても英文表記に修正しました。
とりあえず出来上がった素原稿を伊藤先生に見てもらったのが11月中旬のことでした。
その結果、内容には問題ありませんという返事を頂きました(もっとも問題点があっても遠慮されたのだと思います)。
その後、茂木立先生にもCureus誌投稿について相談すると、英文校正と投稿支援をしてくれるENAGOという業者を教えて頂きました
11月23日にENAGOに登録、見積もりに従って支払いを決済、原稿を送って作業が開始されました。
5日後に初回校正がENAGOから送られてきました。
それからが怒涛の日々を過ごすことになります。
ENAGOの専門スタッフが指摘した内容に従って、論文の修正作業を進めては送るという作業を繰り返していきます。
図表は、これまでの紙面公開の場合カラーだと別途料金が発生するため当初モノクロで作成していましたが、Cureus誌はWeb上のみの公開となるのでカラーでも関係ないことに気づき、途中でカラーに修正しました。
表に関しては当初図と同じようにJpegファイルで作成していましたが、Wordフォーマットでの修正作成を指示され、伊藤先生にも聞いて修正作業をしました。
12月中旬に最終原稿が完成し、12月18日Cureus誌に代理投稿されました。
これまでの日本語論文の場合、投稿後は原稿が査読者に回され、査読が終わって返事が来るまでに数週間かかっていました。
ENAGOもそうですが、Cureus誌もその対応の早さに翻弄されることになりました。
2日後にはCureus誌から、主に図表に関して10項目にわたる修正の査読結果がきました。
さっそく茂木立先生に伝えると、査読に対する英文の返事を含めて「代理」再投稿のようなお返事を頂き、大いに助けられました。
年末の12月29日、ENAGOに修正原稿を送付すると、なんと1月2日には作業完了の連絡が来たのです。
ENAGOもCureusも夜間・休日・年末年始など関係のないようでした。
ところがここで問題点が生じました。
ENAGOからCureusの査読に対する返事の手紙をアップロードする場所が不明であり、1月5日に作業を中断するという連絡がきました。
伊藤先生からは、投稿と一緒に送るCover letterの送付先と一緒ではないか、また茂木立先生は同じENAGOの投稿支援を利用していてそんなトラブルはなかったという返事をもらい、そのことをENAGOに返信してもこちらから直接Cureus誌に問い合わせるよう指示されて譲らないのです。
ENAGOからはその問い合わせのメールも送られていたので、貼付してCureus誌に問い合わせるとすぐに返事が来て、無事1月8日には作業再開の連絡がきました。
1月11日に再投稿されると、即日2度目の査読結果がCureusから送られてきました。
今回は2項目だけとなり、修正して1月19日に再々投稿されました。
翌1月20日にはCureusから「この論文は問題点があるので無料掲載の対象にはならない」との連絡が来て、390ドル支払いの決済をしました。
すると直ちに次の段階である、私が指定した査読者への査読依頼が行われました。驚いたことに決済をしてから約30分後には、査読者の1名から査読の依頼が届いたとメールがきました。
1月23日には3名の査読者が論文Accept可の判断を頂きました。
茂木立先生からは指定した査読者のうち、3名が完了すればOKと聞いてたので、査読をされた先生方には作業を進めていただくような催促の連絡をしてしまい、後から考えればご迷惑をお掛けしてしまいました。
ところが、Cureus誌からはさらに3名の査読が追加されたと連絡がきました。
査読者からはcommentが示されることがありますが、これに対する回答はCureus誌投稿の際に使われるdashboadから入力することができます。
ただ今回はENAGOに代理投稿を依頼してあるので勝手に入力するわけにもいかず、1月31日にENAGOへ入力の依頼のメールを送りました。
2月1日、Cureus誌から査読が完了して次のステップへ進むという案内がきました。そして2月3日ENAGOから3度目の再投稿が済みました。
しかし、これで終わりにはなりませんでした。翌2月4日には、さらにCureus誌の査読者から、タイトルがわかりにくい点と、対象症例の記載方法の変更を求められ、再びDefferd(中断)となってしまいました。
茂木立先生からも指定した査読者の査読完了後に、さらに査読・修正の入ったことがあると聞いていました。
同日中に修正してENAGOに修正原稿を送付、ここからすこし作業が滞って2月9日に最終確認の原稿が来たので、4度目の再投稿を依頼しました。翌2月10日、ENAGOからはその作業完了が2月12日になるという返事が来たので、「原稿はそろっているので早めにしてほしい」と意見すると数時間後には最終投稿がなされました。
2月10日の日付でCureus誌のdashboadには編集レビュー完了の表示となりました。
最後に待つこと2日、無事に2月12日に論文が公開されました。 2月11日時点で、Cureusのdashboadから表示されていた投稿後の状況を示す表を載せます。
11月の終わりにENAGOからの原稿修正指示が来てからは、連日のように論文関係の作業に追われました。
ストレスを感じて、以前なったことのある耳鳴や音の反響といった耳の神経症状が再発したほどでした。
この「Defferred(中断)」という表示は負担に感じていました。
何とか忙しくなる花粉症シーズンの直前に決着して良かったと思います。
以上、長々と英文論文掲載に関する話題を書かせていただきました。
1月27日(土)堀田修先生の本が発売されます。私の症例記事も載っています
これまでも多くの慢性上咽頭炎に関する書籍を発行している日本病巣疾患研究会会長の堀田修先生ですが、来月2月14日に先生の新刊『その不調の原因は慢性上咽頭炎にあった』が発売されます。
本書編集の際に、慢性上咽頭炎に対する上咽頭擦過療法(EAT)での有効例を提供してくれないかと発行元の扶桑社から依頼があり、昨年取材を受けました。
今回は本書第6章の「医師が証言!EATで多くの患者が快方へ」に、いずれも日本口腔・咽頭科学会上咽頭擦過療法検討委員会の委員である、はぎの耳鼻咽喉科萩野仁志先生、たけざわ耳鼻咽喉科竹澤裕之先生とともに私の症例記事も載りました。
そのうちの1名は、最近着目されている新型コロナ感染症後遺症に対してEATが有効であった症例です。
慢性上咽頭炎とEATが多くの人に知れ渡るよう、また多くの医療機関でEATによる治療が行われるようになるといいですね。