12月18日(金)「臨時休診ではご迷惑をおかけしました」
この度は、今月(12月)5日より12日までの間、臨時休診とさせていただき大変ご迷惑をお掛け致しました。
突然のことでしたので、患者様方にはなにも準備やご配慮をすることができず申し訳ございませんでした。
今回の休診についてお伝えいたします。
平成23年10月の院長日記に書いたとおり、父の葬儀で臨時休診した以外に仕事を休んだことはありませんでした。
もちろん、体調を崩したことがなかったわけではなく、風邪などで熱を出して解熱剤の坐薬や内服で解熱させたり、ひどい胃腸炎で点滴をしたり、首のヘルニアで左腕の痛みやしびれに襲われ、ステロイドの注射や鎮痛剤を飲んだり・・・。
けれど当院を休診したことはありませんでした。
11月25日の夜から、右目上外方のちょっとした違和感が始まりました。
翌日には白い壁などを前にして視線を下げると半球状の黒い影が見えるようになりましたが、それは一瞬で消えるようでした。
本年5月には同じ右目に丸い斑点状のものが見えて視界が曇るようになり、飛蚊症が一気に増悪したような感じだったので、もしかしたら網膜剥離ではないかと焦って眼科を受診したのですが、その時は網膜はきれいで硝子体出血という診断でした。
とくに治療はせず、自然に改善していきました。
そんなことがあったので、今回も硝子体出血のようなものでそのうちおさまるだろうと思っていました。
けれど、1週間以上たった12月3日(木)昼過ぎ帰りの電車内で、車内の照明が視界の上方でぼやけてややオレンジがかっているのに気づきました。
帰ってからウォーキングをしたぐらいだったのですが、一応診てもらっておこうと自宅近くの眼科にかかりました。
ひととおり視力や視野の検査を受けたのですが、矯正視力では余裕で1.5まで見えており、大丈夫かなと思って最後に眼科医の診察を受けました。
すると、「網膜剥離ですね。このままだと失明の恐れがあり、大学病院に紹介状を書きますから、明日受診してください」と言われてしまいました。
この時のショックはひどくて、冷や汗が出てきて立ち上がるのもやっとという状況になっていました。
失明という言葉に観念して、翌日から医院は臨時休診として朝から大学病院に行ったのです。
この時点でも、仮に手術が必要だとしてもレーザー焼灼でも受けて、すぐに復帰できるかのではないかと考えていました。
しかし、ひととおり検査を受けてから診察してもらうと、剥離した網膜の処置に加えて硝子体(眼球の真ん中にあるゼリー状の部分)を除去してガスを注入すること、さらに硝子体の処置を行うと白内障が進行してしまうので同時に水晶体を取り除いて人工レンズを挿入する、いわゆる白内障手術を同時に行います、と説明されました。
白内障手術といえば、自分もいつか高齢になったときに受けるのかな?、いやだなあ・・と思っていましたが、まさか今回それも同時に受けることになるとは・・・、大変動揺しました。
術後は完治までに2週間から1か月ぐらいかかるということだったので、無理を言って緊急入院の上、同日夕方に手術を受けることにしました。
入院用の荷物を準備していなかったので、入院後手術着には着替えましたが、足は革靴のまま手術室に行きました。
手術時間は1時間半ぐらい、局所麻酔だったのでさすがにけっこうきつかったですが、無事に終わることができました。
ただ地獄はそのあとでした。
注入したガスの浮力を使って網膜を圧迫し、剥離部分が再び剥がれるのを予防するため、うつ伏せの姿勢でいないといけないということでした。
食事などの時間以外は、うつ伏せに寝ているか、座っていても机に突っ伏すように下を向いていないといけません。
腰や首は痛くなるし、何もできず過ごすだけでした。
この姿勢で熟睡することは難しく、夜中は時間の過ぎるのをただやり過ごすだけでした。
おまけにコロナの影響で家族などの面会やお見舞いは一切できず、ひとり部屋にこもっている状態でした。
幸い予定よりも早く退院することに決まりましたが、3日目の朝にはうつぶせ寝の影響で、以前から繰り返していたひどいぎっくり腰が再発してしまい、泣きっ面に蜂状態となってしまいました。
右眼にはしばらくはガスが残るので、眼帯を外してみると視野はゆらゆらと揺れてぼやけて見えるのみで使いものになりません。
ただ、日に日にごく近くのものであればクリアに見えるようになってきました。
ガスが抜けてくると視野にガスによる水面が丸く見えて、その外側から徐々に視界が開けてくるようになりました。
それまでは右眼は赤黒く変色していて、見えていないので両眼視ができず、やや外斜視となっていてとても生きている人の眼ではないようでした。
術後1週間でようやくガスの水面が中央を越えて下がり、顔を正面に向ければ視線の真ん中では両眼視ができるようになりました。
その後は、ガスが抜けていくにしたがって、視野が拡がっていきました。
12月14日(月)午前から診療を再開しました。
12月15日以降は臨時休診なく診療できる見込みです。
何人かの患者さんからは、お気遣いや励ましのお言葉を頂きありがとうございます。
帰り際に「おだいじに」と言われたりして、すっかり立場が逆転したりしています(笑)。
11月26日(木)「学会や研究会、講演会などもオンライン開催が当たり前になりました」
現在新型コロナウイルス感染の第3波が拡大している状況です。
ここ福生市でも横田基地や公立福生病院でのクラスター感染が報道されるなど、一気に感染者数が増えています。
そんなコロナの影響で、例年参加している学会や研究会、各種講演会は中止や延期が相次いでいましたが、このところオンラインで開催されるようになってきました。
昨日は製薬会社主催の講演会があって私が一つ目の演題の座長(司会)を担当したのですが、オンラインを使っての開催でした。
例年ですと、風邪の患者さんやインフルエンザワクチン接種などで診療の延びることが多く、午後診療のある水曜日の19:30開始では会場に間に合わない可能性があるため、座長を引き受けることはできません。
しかしオンライン開催の場合は自院での参加が可能であり、コロナの影響で患者さんが減って早く診療が終わることもあって座長を引き受けることにしました。
予想通り診療は早く終わり(^_^;)、時間に余裕を持って当院の待合室からの中継を交えて無事に終了しました。
耳鼻咽喉科関連では、春から夏に開催予定であった学会がいったんは延期となったものの、少し感染状況の落ち着いた9月から10月にかけて規模を縮小して開催し、同時にネットでの参加・閲覧もできるようになっていました。
専門医制度では、専門医を維持するために学会や講演に出席をして単位を取得する必要があります。
オンラインでの開催の場合、ログイン・ログアウトの時間が主催者側に記録されるため、講演の時間にアクセスして聴講すれば単位を取得することができます。
会場まで出向かなくても、自宅や職場で閲覧することができるのでたいへん便利です。
ただ途中で画面や音声が途切れたり、過日は時間になってもアクセスできず後日配信となったようなケースもありました。
ちなみに昨日は、講演の途中でどちらかの家庭内の会話が入ってきてしまいました(夕食の内容でした^^;)。
こうして、現状では講演会などはオンラインでの開催が当たり前となっています。
まさにコロナの時代ですね・・・。
けれど結果的にオンラインでの開催が広まったおかげで、これまでは集まって協議していた会議なども、ネットを使って各自宅や職場ですむように進化するかも知れません。
コロナの時代は悪いことばかりでなく、ポジティブな面もあるということにしておきましょう。
10月28日(水)「日本耳鼻咽喉科学会発表と紅葉」
今月はじめの10月6日・7日の2日間、岡山駅近くの施設で第121回日本耳鼻咽喉科学会が開催されました。 本来は5月13日から16日に行われるはずでしたが、新型コロナの影響で延期となりこの2日間に短縮されての開催となりました。 先月の続きとなりますが、慢性上咽頭炎に対する上咽頭擦過療法を広めようとする立場から、旭川医大耳鼻咽喉科原渕教授のご尽力で「上咽頭擦過療法」というセッションが組まれ、その中で発表をしてきました。 演者ならびに演題は以下のようになっています。
日常、上咽頭擦過療法に取り組んでいる先生方の演題となりました。 午後からの発表だったので、私は当日新幹線での日帰りという強行軍で出席してきました。 やはり新型コロナの影響で会場で聴講された人数は少な目でしたが、セッション後は興味のある先生方が集まって情報交換をしていました。 とんぼ返りでしたが有意義な時間でした。 さて、話は変わって今年も紅葉を見に新潟に行って来ました。 今ではすっかり有名になってしまった苗場のドラゴンドラからの紅葉です。 下の写真ではゴンドラの影が映っています。 やはり今年は新型コロナの影響で、乗車人数を通常の8名から4名までに制限したこともあり待ち時間が長くなりました。 その上、この日は9時半には受付終了となりました(15:30までの稼働なので、多数の門前払いの観光客が出たと思います)。 こちらはその近くの紅葉になります。 H30.11の院長日記に掲載したときよりはやや紅葉の時期としては早かったようですが、今年も紅葉を堪能することができました。
9月24日(木)「第2回上咽頭擦過療法検討委員会と日本口腔・咽頭科学会パネリスト」
平成27年から毎年9月の院長日記では、毎年慢性上咽頭炎に関する学会・研究会の報告となっています。 昨年11月の本欄で触れましたが、慢性上咽頭炎に対する上咽頭擦過療法(Epipharyngeal Abrasive Therapy: EAT、いわゆるBスポット療法)を普及させることを目的に上咽頭擦過療法検討委員会が立ち上がりました。 今月3・4日に第33 回日本口腔・咽頭科学会が仙台で開催され、3日には第2回の上咽頭擦過療法検討委員会があって出席してきました。 各委員からは活発な意見が出ましたが、これからEATを前向き研究として各施設で行い、治療成績をまとめる方針となりました。 委員長をお努めになっているのは旭川医大耳鼻咽喉科の原渕保明教授で、EATを広げるために学会発表や論文発表を積極的に行うよう指示されていました。 今回の口腔・咽頭科学会では、原渕教授のご意向でパネルディスカッションとして上咽頭擦過療法を取り上げていただき、私も演者のひとりとして口演してきました。 発表の抄録を掲載しますが、抄録作成時から症例数を増やして今回は177名の慢性上咽頭炎症例を対象に、その重症度分類とEATによる治療成績をまとめた報告をしました。 以後はすこし裏話になりますが、私を含め発表を行った先生方(いわゆるパネリスト)は、事前に原渕教授からその発表内容のスライドを送るよう指示されました。 すると、原渕教授からスライド内容について注文が入り修正や追加の検討を指示されることになりました。 学会の1か月以内のことであり、修正スライドをお送りするとさらに修正を指示されたりしました。 他のパネリストの先生も直前の大幅修正を余儀なくされ、大変な思いをされたようです。 大学病院にいたころ、学会発表前には厳しい「予演会」というものがありました。 これは学会発表の内容を、医局会などの席で予行演習するものです。 教授をはじめとするスタッフや医局員からも疑問点、修正すべき箇所などを指摘されます。 学会の発表後には質疑応答の時間があり、それに答えらえるようあらかじめ想定される質問などを浴びせられます。 今回は、久々に厳しい医局にいたころを思い出させるようでした。 久々に「根詰める」日を何日か過ごしました。 確かに開業してしまうと、個人発表の場合「予演会」を行うこともなく、発表内容に不備を生じてしまうことはあり得ます。 おかげ様で、このような大きな発表機会でも通用する?ように仕上がったのではないかと自負しています。 多少きつい日々を送りましたが、原渕教授とは何度もメールのやり取りをして最後に「OKぼくじょうー」をいただきました(このように厳しい面とユニークな面を持ち合わせていらっしゃるようです)。 今後しばらくは、上咽頭擦過療法をライフワークとして過ごす日々が続くと思います。
8月25日(火)「第二波は収束に向かいそうです」
昨日の東京都新規コロナウイルス感染者数は95名で、7月13日以来1か月以上ぶりに100名を下回りました。 先月この日記を書いている頃は第二波として患者数が増加していました。 「魔の木曜日」であった7月30日には、東京都で400名、全国で1,000名超えになるのではないかと不安の記載をしましたが、実際には東京367名、全国1,301名でした。 東京都心夜の街から拡大した第二波は全国に拡がり、全国では1,000名を大きく上回りました。 その後、東京では8月1日に472名、全国では8月17日に1,605名の最大数を記録しました。 やはり先月、熱波がコロナウイルスの活動性を抑えることができるのではないか記載しましたが、8月に入ってから全国的に猛暑となりました。 お盆休みは帰省や旅行を自粛する動きがみられ、このあたりの要因が関係したのかも知れませんがその後全国的に新規感染者数は減少へと転じました。 感染者数は第一波のときより多く報告されていますが、その割に重症者や死亡者数はそう多くなっていません。 この第二波を引き起こした「東京型」のコロナウイルスは、第一波の「欧米型」に比べると、感染力は強いものの弱毒化したのではないかとも言われています。 まだ油断することはできませんが、ひとまず第二波が収束に向かってくれることを願っています。
7月26日(日)「go to キャンペーンとコロナ患者の再急増」
前回6月の終わりに院長日記を書いた頃は、5月25日に緊急事態宣言が解除されて1ヶ月ぐらい経過した時点で、東京都内の感染者数が徐々に増加している状況でした。 7月に入ると、2日には107名、9日には224名、そして23日には366名の新規患者が報告されました。 本来なら東京オリンピックの始まるはずだった4連休前の7月22日には、経済回復目的にgo to キャンペーンが前倒しで実施されました。 ただ、感染者の急増をみせていた東京都だけは除外されました。 私は現在吉祥寺に居住しており、街の様子を見ている限り街中の通りは多く人々で賑わい、信号待ちなどではソーシャルディスタンスが取られていません。 中にはマスクをしていなかったり、マスクを外してテイクアウトの飲食物を手に持って歩いていたり、マスクをしていても鼻を出している人が目につきます。 第一波で患者数が増えてきていたときのような緊張感はなくなっているようです。 しかも政府は旅行を推進していて、都心の夜の街から始まった第二波(とはされていませんが)が全国各地へと拡散されています。 上記の3つの日にちにはいずれも木曜日で、今や「魔の木曜日」といわれるようになりました。 PCR検査の集計がまとまりやすい曜日であり、今度の7月30日には都内で400人越え、全国では1,000名を大きく越えていくのではないかと不安に感じます(実際にはどうなるでしょうか?)。 経済的な打撃にはこのところの気象も影響しています。 コロナ前の昨年末からは暖冬による雪不足で、各地のスキー場はオープンできなかったりそのまま廃業してしまうところも見られました。 スギやヒノキの花粉飛散数は青梅ではここ5年では一番少なく、それだけでも花粉症患者が少なかったと思われますが、コロナ患者の増えてきた3月後半からは患者数が激減しました。 さらに、未だに関東地方では不純な天候が続き梅雨が明けていません。 今頃は一年でも最も暑い頃のはずなのに、自宅にいる限りはクーラーをほとんど使っていません。 熱波は不快ですが、もしかしたらコロナウイルスの活動性を抑えることができるのではないと期待していました。 ここ福生市は、東京都内では感染者が非常に少ない数で推移していましたが、7月の後半になって日々新規患者が増えてきています。 しばらくは1-2名でしたが、現時点では10名となってしまいました。 さらに緊張感を持って診療にあたっていきたいと思います。
6月28日(日)「コロナ対策を行っています」
6月11日に東京アラートが解除されてから、東京都内での新規新型コロナウイルス感染者数がじわじわと増加しています。 ここ4日間では、50人前後の新規感染者数で推移しています。 一方ここ福生市では、今月中旬に2人目の感染者が発表となりましたがその後は増えていません。 東京都の感染者が増えているといっても、その多くは23区内であり多摩地区の感染者数はそれほど増えていません。 とはいえ、当院でも新型コロナウイルス対策を進めてきました。 換気が悪くなるので、受付の前面をビニールシートで覆うことはしていませんでしたが、飛沫予防目的にこのようなアクリル板を設置しました。
ネブライザーを先月終わりぐらいから再開しており、当初は1名ずつ行っていましたが効率悪いため、このような突っ張り棒とテーブルクロスで飛沫対策を行い、2名まで同時に行うこととしました。 入口、出口の扉は開放したままで換気をはかっています。
これらもコロナ対策の機器になります。 手をかざすと手指消毒用アルコール自動で噴霧される器械と、下は非接触型の体温計です。 おでこなどで検温できる非接触型の体温計は品薄で、現在でも入手困難です。 この体温計は中国産ですが、ネットで注文、入手しました。
今後感染者数が増えて、再び緊急事態宣言が出るようなことにはならないよう祈るような日々が続きます。
5月27日(水)「緊急事態宣言が解除され処置などを再開しました」
今年のゴールデンウイークは外出の自粛が促されました。 私も、近くの公園でのウォーキングを日課のようにこなす以外は最低限の買い物ぐらいしか出かけませんでした。 例年賑わう観光地では、イベントの中止や駐車場の閉鎖など観光客の来訪を拒否するような態勢となり、人出は少なくなりました。 そういった動きや、各自のマスク着用、手洗い、三密の回避などが功を奏したのでしょう、連休明けから新規の新型コロナウイルス感染者は減少し、5月25日には全国で緊急事態宣言が解除されました。 一時期入手困難だったマスクは店頭で並ぶようになりました。 アルコール消毒などの薬剤も昨日から転売が禁止され、手指消毒用のボトルがドラッグストア店頭に出るようになりました。 東京ではまだ10人弱ぐらいの新規感染者がみられますが、このまま一旦収束しそうです。 ここ福生市は先月1名の感染者が出てからは増えていません。 当院でも緊急事態宣言の解除に伴い、昨日から耳鼻咽喉科処置やネブライザーを再開しました。 ネブライザーに関しては、当初エアロゾルの発生が指摘されましたが、5月7日付けの日本環境感染学会の対応ガイドで、耳鼻咽喉科のネブライザーは除外されました。 新型コロナウイルス感染症の流行は、様々な業種に多大な影響を与えています。 私たちの開業医も、診療所における感染を恐れて患者数が激減しました。 とくに耳鼻咽喉科は処置を行うのが困難となり、各科の中でも患者数の減少が著しくなりました。 ようやく日常の診療に戻る一歩を踏み出した感じです。 まだしばらくはこのコロナウイルスの存在を見据えた日々が続きます。
4月28日(火)「新型コロナその後」
前回3月の日記の続きとなりますが、その後新型コロナウイルス感染の蔓延に伴い当院も大きな影響を受けています。 今月に入ってから、患者さんの来院数が激減しました。 開業当初のような日々を送っています。 当院でも、HPトップページに出しているような対策を行っています。 院内での感染予防のため、飛沫やエアロゾルが拡散するようなことのないよう、ネブライザーを3月中から中止、今月6日からは基本的に耳処置以外の処置(鼻からのみのEATを除く)を中止しました。 院内は入り口や窓を開け、換気扇や空気清浄機は強にして換気につとめています。 共用の待合室では患者さん同士離れて待つように掲示を出しています。 当然ですが、入り口には手指消毒アルコールを設置し、患者さんにはマスク着用をお願いしています。 待合室では、雑誌や小児用玩具を一時的に撤去しています。 発熱や倦怠感のある患者さんには申し出ていただき、専用の問診票を記入していただいて外で待ってもらうようにしています。 新型コロナウイルス感染が疑われる患者さんは、車で待っていただき外で問診をとったこともありました。 我々はマスクはもちろんのこと、スタッフはゴーグルと手袋を着用しています。 私はさらに予防衣を着用し、手を頻繁に洗うようにしています。 ドアや診察椅子など、次亜塩素酸の消毒液の噴霧、清拭を行っています。 定期的に同様薬剤を投与されている方に関しては、電話での再診、投薬も行っています。 幸いなことに、あくまでもPCR検査による新型コロナウイルス患者数ですが、ここ福生市ではずっと0が続いていました。 東京都の区市のなかでは唯一患者の発生がなかったのですが、4月21日に1名出てしまいました。 それでも非常に少ない状況となっています。 一時期、東京都内では200名を超える1日のコロナ患者発生数が報告されていましたが、4月7日に緊急事態宣言が発表されて2週間以上がたち、患者発生数は徐々に減ってきています。 大型連休を控えていて、私も出かけたい気持は山々ですが今年は自粛して家にいようと思っています。 皆様におかれましても、感染及び拡散の予防に努めていただければと思います。
3月24日(火)「新型コロナの影響」
現在、新型コロナウイルス感染患者がイタリアやスペインなどのヨーロッパ各国でオーバーシュートと呼ばれる爆発的流行がおき、またアメリカでも患者数が増加してきています。 日本国内でもじわじわと感染患者数が増加してきていて、オーバーシュートが懸念されていますが、その一方で今のところは周囲での感染はほとんどなく、持ちこたえている状況とも言えます。 振り返ってみると、 2月1日には中国で初めての死者が発生。 2月8日には武漢滞在の日本人が初めて死亡。 2月11日、WHOは新型コロナウイルスとCOVID-19と命名。 2月17日、東京マラソンへの一般ランナーの参加や天皇誕生日の一般参賀が中止。 2月24日、NY株が2年ぶりの下げ幅。 2月25日、国内で初の感染者(長野)。 2月27日、安倍首相が会見し、3月2日から小中高等学校の臨時休校を指示。 2月28日、2月29日から東京ディズニーランドやユニバーサルスタジオジャパンの休園が発表。トイレットペーパーの買い占めが問題に。 3月にはいると、通勤電車は通常の2/3程度の乗客数となり、当院の患者数も例年より減少。 3月12日、WHOがパンデミックを宣言。 3月17日、日本耳鼻咽喉科学会が新型コロナ対応ガイドを示し(学会会員限定ページ)、当院でもエアロゾルによる感染予防のためネブライザーを中止。 そして昨日東京オリンピックの事実上延期が決定されました。 私自身、2月の中旬ぐらいにはこの先どうなってしまうのだろうかという不安を感じていましたが、今のところは思ったほど感染が拡がっていないという印象です。 一昨日まで3連休がありましたが、高速道路の渋滞は激しく、各地の公園や観光地にも人々がたくさん出ていました。 ただ、各方面における経済的な影響は甚大です。 この先はまだわかりませんが、今のところはネブライザーの中止などの影響はあるものの通常の診療を行うことができているだけでもありがたいと思います。 あとで振り返ってみてどんなだったか、今回は新型コロナウイルスの現状について記してみました。
2月20日(木)「会長招宴なるもの」
この2月15日、16日に下記の学会講演会(専門医大会)が行われました。 場所は、現在新型コロナウイルス肺炎でにぎわせている横浜港近くでした。
今回の専門医大会は、母校である杏林大学医学部耳鼻咽喉科学教室が主宰で、慶應では一応後輩にあたる斉藤康一郎教授が会長でした。 事前に杏林大学耳鼻咽喉科学教室OBの意向により、会を援助するための寄付が募られたため寄付しました。 所属していた教室の後輩教授、そして母校の主催となるからでした。 後日、斉藤教授より『会長招宴』への招待状が来ました。 この会長招宴、学会のプログラムにも掲載されない行事ですが、学会を主催する側としては重要なイベントです。 要は、学会の役員、会長の上司、学会の企画(特別講演など)の関係者、医局員、高額寄付者が呼ばれるのだと、私の先輩から情報を頂きました。 私は、これまでこのような会に招かれるような立場ではなかったので、参加したことがありませんでした。 イメージとしては、大学教授をはじめとする偉い先生方をもてなす会であり、料理や出し物(演奏など)で振る舞う会だと思っていました。 なかなか会長招宴に出られる機会はないので参加することにしました。 大変緊張して会場に着くと、同じテーブルには杏林大学関係者が集められ、後輩もいたのでだいぶ気が楽にになりました。 結局は、結婚披露宴のようなものでした。 これは斉藤教授の挨拶ですが、前のテーブルには慶應の小川教授、防衛医大の塩谷教授、前杏林教授の甲能先生が映っています。
コース料理が振る舞われました。 驚いたことに、このあとラウンジと思われるところで二次会もあったのです。 さすがに二次会は行かずに帰宅しました。
1月14日(火)「コーンビームCTを導入しました」 成人の日祝日、1月13日に従来のレントゲンからコーンビームCTへの搬出、設置の工事を行いました。 11時ぐらいからはじめて、終わったのは20時近くとなり結構時間がかかりました。
左が設置前の単純レントゲン装置、右が設置後のコーンビームCTであるNaomi-CTです。 このように、従来からのレントゲンボックスをそのまま使用して入れ替えることができました。 本日からCTの撮影をすることができますし、この装置で単純レントゲンも撮影することができます。 単純レントゲンは投影像であり、影がみられても立体的な位置関係はわかりません。 たとえば髪の毛のボリュームが影となってしまうこともありますし、調べたい部位以外のなんらかのものが重なって陰影となってしまう可能性があります。 CTはスライス画像を見ることができますので、病変の存在や位置関係を正確に見ることができます。 コーンビームCTは骨の描出に優れているため、頭蓋骨でつくられている副鼻腔や側頭骨(中耳を含む)の病変をみるのには大変適しています。 とくに、副鼻腔炎の中の上顎洞炎では、上顎歯根からの感染や嚢胞の形成が影響することがあり、歯牙との関連を見るのには非常に有用です。 同時に、慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎の病変の広がりなどをみるのにも大変有用です。 さらに頭蓋骨の立体画像を、任意の方向から観察することができるので、骨折や茎状突起過長症など、骨の病変を正確に診断することができます。 コーンビームCTは被曝量が非常に少ないとされています。 従来のCT(ヘリカルCT)と比べ24分の1のX線量で撮影できます。 驚いたのは、副鼻腔単純レントゲンよりも被曝量が少ないということでした。 患者さん方の満足度向上につながるといいと思っています。
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